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[08] 認知を変えるとストレスが減る


「理性と感情が逆」がストレスの元

たとえば、仕事には行きたくないが、行かなければならない、とか、あの上司は大嫌いだが、仕事は一緒にやらなければならない、といったことが働いていれば頻繁に起ります。人間、一方で、「○○しなくてはならない」という理性があります。他方で、「○○したくない」という感情もあります。

このように理性と感情が逆の方向を向いていれば、心は分裂状態です。もちろん我慢して、いやいやでもやれば、ある程度の無理は効きます。その無理のことをストレスというわけです。

しかし、ずっと心が分裂した状態が続くと、心を病む可能性が大です。つまり、いやいや義務感でやっている状態が続けば続くほど危ない、ということになります。心を病むと、どこかに逃げたり、引きこもったりしたくなります。これは命を守ろうとする心と体の自然の働きです。

このように働いているといろいろな悩みを抱えます。職場で悩んだ結果、心を病む、病まないの分かれ目は、一言で言えば、いやいや義務感でやっている状態が続くかどうかにあります。メンタルヘルスのポイントとしてこの点を押さえておいてください。

理性と感情を「ある程度」そろえるのがメンタルヘルスのコツ

心を病んでしまえば、どうすればよいのか。それはまず休養を取ることです。うつ状態がひどければ、薬も補助的に使います。しかし、小康状態を得て職場に復帰したとしても、理性と感情が分裂している限り、また心を病んだ状態に戻ってしまうことでしょう。

では、どうすればよいのか。大元の考え方を変えて、理性と感情が同じ方向を向くように調整する手があります。

たとえば、恋人とデートに行ってうつになる人はいませんし、ゴルフ好きがゴルフに行くときはどんなに早起きしても苦になりません。これは理性と感情が同じ方向を向いているからです。日々の仕事で理性と感情が完全に同じ方向を向くようにするのは、まず不可能でしょう。しかし、大元の考え方を変えることで改善はできます。これを心理学では「認知を変える」と言います。要は新しい考え方を身につけて、理性と感情をある程度そろえることなのです。

たとえば、嫌な仕事でも、自分が頑張ればこれだけ社会のためになっている、喜んでくれる人がいる、とか、積極的に仕事に取り組んだ結果、これだけ成果が上がって、自分もいろいろ成長したと考えることができたらどうでしょうか。すいぶんと精神状態はよくなることでしょう。嫌いな上司なら、あの人でもこういう点は評価できるとか、見方を変えてみるわけです。

良好なメンタルヘルスとは認知の幅が広いこと

大体、心を病んでいる人は視野狭窄、つまり囚われた幅の狭いものの見方をしています。これに対して、心の健康な人は、物事を全体的に見て、バランスのよい理解をします。ものの見方を変えるだけで、心の病を克服するのは限界もありますが、認知を変えることができれば、人間、精神的にずっとタフになることができるわけです。良好なメンタルヘルスとは、換言すれば、認知の幅が広いことです。

こう考えると、社会経験を積んだり、読書したりして、認知の幅をふだんから広げておくのは大切、ということになります。そうなれば、もしあなたに悩みがあっても、理性と感情の乖離はどれぐらいで、はたして自分が乗り越えることができるのか、どう工夫すればよいか、を正しく判断できるようになることでしょう。社会経験豊かな助言者に相談するのも有効です。


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